貴乃花親方の落選速報「ミヤネ屋」7分遅れ惨敗のワケ 生情報がウリなのに赤っ恥

2018年02月03日 16時30分

国技館広報部に貼り出された投票結果

 貴乃花親方の立候補で注目された日本相撲協会の理事候補選挙は、ワイドショー各局が生中継で報じる“速報バトル”の様相を呈した。そんな中、読売テレビ制作の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)はTBSとフジテレビが貴乃花落選を伝える中、一報が大幅に遅れる惨敗ぶり。いったい何が起きたのか? 舞台裏を追跡してみると――。

 関東地区では、日テレ系「ミヤネ屋」、TBS系「ゴゴスマ」、フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」が両国国技館前からの生中継を交えて、特集を組んだ。

 午後2時から投票が始まり、3時すぎに開票結果が出たが、協会広報部からの正式発表はまだない。すると3時3分に「ゴゴスマ」が「貴乃花落選」の第一報を伝えるや、1分後には「グッディ」も速報した。

 一方、「ミヤネ屋」が落選の一報を伝えたのは同3時10分と実に7分もの開きがあった。この間、宮根誠司アナと現場中継の中山正敏リポーターとのやりとりはあったが、当落の情報はないまま。他局で貴乃花落選が伝わっている中「ミヤネ屋」では票読み予想が続く、なんともおマヌケな時間となってしまった。

 ちなみに同時間帯に情報番組がないテレビ朝日はドラマ「ヤメ検の女」の再放送中だったが、同3時7分に速報テロップで「貴乃花落選」を伝えた。共同通信でも同4分には契約する報道各社に落選を速報していた。

「TBSとフジだけが早かったのは、相撲協会に深く食い込んでいるコメンテーターを抱えているからでは。TBSは元NHKアナ・杉山邦博氏、フジは相撲取材歴30年の横野レイコリポーターでした」(テレビ関係者)

 長年、大相撲実況を務めてきた杉山氏は角界に幅広い人脈を持つ。TBSの番組には度々出演してきた。一方、フジの横野氏も若貴時代から相撲を取材し続けている大ベテランだ。

「推測にすぎませんが、2人は貴乃花にはちょっと厳しい意見をしていました。もし、協会側の意見をメディアで代弁していたとしたら、協会の情報をいち早く入手できてもおかしくはありません」(同)

 確かに、杉山氏は「貴乃花親方の理事解任の最終決定はやむを得ない」と批判的だった。横野氏も、一連の騒動における貴乃花親方の態度に「日本相撲協会を潰すようなことをしている」などと発言。ネット上のアンチ協会派からは“協会の犬”というありがたくないニックネームまで頂戴している。

 横野氏はこの日、「グッディ」で国技館前からリポートしていたのに対し、「ミヤネ屋」でコメンテーターを務めていたのは東京相撲記者クラブ会友の大見信昭氏。ただ、東京・汐留の日テレスタジオからの中継で、国技館からの生速報は入っていなかったようだ。

 くしくも読売テレビの伝川幹社長は年頭の会見で「ミヤネ屋」の視聴率が低下傾向であることに「関西唯一の報道系情報番組で、今までの経験もある。一番心がけているのは生対応。何か大きな事件や事故、災害が起こったらミヤネ屋を見ていただけるよう機動力を強めたい。系列のネットワークは強みですから」と巻き返しに意欲を見せていたが、その生情報で大恥をかいてしまったともいえる。

 別のテレビ局関係者は「日テレと読売テレビは犬猿の仲。中でも『ミヤネ屋』は独自路線でやりたい放題で、視聴率も落ちているから、この枠を取り戻したいのが日テレの本音。日テレがわざと情報を流さなかったのではないかと勘ぐられていますよ」と指摘する。

 また「ミヤネ屋」は昨年12月、元横綱日馬富士の暴行事件で「貴乃花親方が事前に八角理事長に報告後、鳥取県警に被害届を提出した」と報じ、相撲協会が読売テレビに事実誤認と抗議文を出す騒動もあった。協会からも目の敵にされていた。

 結局「ミヤネ屋」では午後3時26分になって、中山氏とは別の場所で現場取材していた間宮久美子リポーターが「私は中山さんと違う方からアプローチして親方衆に話を聞こうと懸命に試みたが皆、表情が暗く、口が重い。答える親方はいなかった。すみません」と反省の弁を述べていた。たかが7分、されど7分。何かと尾ひれがついて回る“誤報”ならぬ“遅報”となってしまった。