【レスリング】女子69キロ級金・土性沙羅 亡き師・吉田栄勝さんの教えで逆転

2016年08月19日 06時00分

日の丸を持つ土性は栄強化本部長(右)と志土地コーチに担がれた

【ブラジル・リオデジャネイロ17日(日本時間18日)発】リオ五輪レスリング女子69キロ級の土性沙羅(21=至学館大)が金メダルを獲得した。

 土性はロンドン五輪72キロ級金メダリストのナタリア・ボロベワ(ロシア)との対戦。序盤に口頭注意を3回も取られる苦しい展開だったが、0―2で迎えた第2ピリオド、残り30秒の場面で訪れた一瞬のスキを見逃さなかった。相手を背後から捕らえて2点を獲得。同点の場合はビッグポイントが有利となるため、勝利した。

 苦しい戦いが続いた。159センチと同級では小柄なため、外国人との対戦ではリーチで劣る。そこで得意の高速タックルとパワーに磨きをかけた。リオでは得意の戦いは研究されていたが、最後まで集中を切らさずに栄冠をつかんだ。「本当にうれしいというのが率直なところ。涙が出ました。最後まで諦めずにやろうと決めていました」

 土性は2014年に亡くなった吉田沙保里(33)の父・栄勝氏(享年61)が営んだ一志ジュニアレスリング教室出身。特にタックルは手足の位置など1ミリ単位にまでこだわる徹底した指導を受けた。「泣いたら怒られる。2時間練習したら1時間は反復練習」。その結果、タックルが一番の武器となった。

 栄勝さんが亡くなった今でも「守ったら絶対だめ。攻めたら勝てる」という教訓を思い出す。決勝でも、その教えが逆転で初めての金メダルにつながった。

☆どしょう・さら=1994年10月17日生まれ。三重・松阪市出身。吉田沙保里も所属していた一志ジュニア教室でレスリングを始め、2004年から全国少年少女選手権を3連覇。11年には世界ジュニア優勝を果たした。世界選手権は13年から3大会連続(銅、銀、銅)のメダルを獲得中。159センチ。