【重量挙げ】三宅宏実 奇跡の銅メダルを呼んだ執念

2016年08月08日 16時20分

バーベルをハグする三宅

 重量挙げ女子48キロ級の三宅宏実(30=いちご)が6日(日本時間7日)、スナッチ81キロ、ジャーク107キロの計188キロで銅メダルを獲得した。腰痛に苦しみ、調整不足が懸念されたが、痛みに耐え、ロンドン五輪の銀に続いて2大会連続でメダリストとなった。

「私の夏は終わったのかなと思った。奇跡ですね」。81キロを2度失敗して迎えた3度目の試技。失敗すれば記録なしに終わる追い込まれた状況で、三宅はグラつきながらも81キロを挙げ、望みをつないだ。

 続くジャークでは2度目にニータッチ(違反のひとつ)を告げられるアクシデント。「触った感触はなかった」。父親でもある三宅義行監督(70)が抗議したが、判定は覆らなかった。それでも逆転でのメダル獲得がかかった3度目の試技で見事に成功。三宅は2度のバンザイの後に「ありがとうという気持ちだった」とバーベルをハグして喜びを表現した。

 痛めていた腰の状態が悪化し「薬漬けになって抜けられなくなるのが怖い」とかたくなに避けてきた痛み止めの注射を3日に打った。しかし「2度目は打たずに、今日は座薬をもらっていたんですが、どこかに忘れてしまった」。メダルへの執念が痛みを上回った。

 中学3年で重量挙げを始め、競技生活16年。「年を重ねるごとにケガも増えてくるし、体力的には横這いになってくる」(義行監督)。それでも三宅は今後について聞かれると「五輪は素晴らしい大会でまた出たい。ただ4年は長いので日本に帰ってから考えます」と言う。結論はまだ出していないが、2020年東京大会で自身5度目の五輪も視野に入れている。