うつ状態を明かしてテニスの4大大会の全仏オープンを棄権した大坂なおみ(23=日清食品)が、素朴な疑問を投げかけられた。

 大坂は全仏オープン開幕前にSNSで会見拒否を宣言し、1回戦を勝利した後、実行に移した。罰金を科され、主催者側から大会からの追放や他の4大大会出場停止の可能性まで通告された。するとSNSで〝反論〟を投稿したが、一転して棄権を表明し、うつ状態であることも告白していた。現在は米ロサンゼルスの自宅で過ごしているとされ、5日には自身のインスタグラムのストーリーにメッセージを投稿した。

 そんな中、ドイツメディア「Dlf」によると、元プロ選手で現在は同国テニス連盟のナショナルコーチを務めるバーバラ・リットナー氏(48)が大坂に言及。「選手に挑発的な質問をするのは、よいジャーナリズムとは言えない」とした上で、全仏の1回戦勝利後に試合後のオンコートインタビューに応じたことに「この状況を判断するのは基本的に難しいが、うつ状態や不安を抱えていると言っているのに矛盾がある」と批判的に語った。

 結果的に記者会見のボイコット表明は、うつ状態の影響でそれに耐えられないからということだったが、たとえ短い時間で当たりさわりのない質問となることが多いオンコートインタビューに応じるのは疑問を感じざるを得ないというわけだ。