日本相撲協会は9日、大阪市内で理事会を開き、2月に道交法違反(無免許運転)で略式起訴された幕下の大砂嵐(26=大嶽)の処分とともに、貴乃花親方(45)のテレビ無断出演問題が議題に挙がった。

 貴乃花親方は初場所後の2月7日に、相撲協会の許可なく無断でテレビ朝日の番組に出演。通常、メディアは協会員のインタビューなどをする際、申請書を提出することになっているうえ、協会員もテレビ出演の際には協会の許可を得ることを義務付けられているが、このどちらもなかった。そのため、年寄会会長の錦戸親方(55=元関脇水戸泉)らから説明を求められていた。

 理事会では、今回のケースを問題視して「(ルールに)反している」(春日野広報部長)と結論づけた。

 これを受けて、危機管理委員会の高野利雄委員長が年寄総会で協会側の見解を説明。番組で貴乃花親方が話した内容について「異なる点が多々あった」とした。テレ朝への対応については未定だが、春日野広報部長は「事実がはっきりするまで仕事は差し控えないと、ということで」と語り、テレ朝側が春場所の取材活動を自粛するという形をとることを明かした。