大相撲名古屋場所10日目(18日、愛知県体育館)、横綱白鵬(32=宮城野)が幕内千代翔馬(25=九重)を寄り切って初日から10連勝。通算1046勝とし、千代の富士の記録を抜いて歴代単独2位に浮上した。千代の富士の愛弟子を退けて記録を塗り替えた白鵬は「そういう巡り合わせというか。弟子に勝って、恩返しができた」と感慨深い表情を浮かべた。

 この日の白星で、魁皇(現浅香山親方)が樹立した史上1位の1047勝に王手をかけた。ケガによる途中休場などがない限り、今場所中の大記録到達と更新は確実。宮城野部屋では、すでに偉業達成を見越して祝賀会開催の構想が浮上。部屋関係者は「当面の間は忙しいので難しい。優勝40回と一緒にお祝いする形がいいのでは」。

 今場所と秋場所後は巡業で日程が埋まっており、10月には弟弟子の幕内石浦(27)の結婚披露宴が予定されている。白鵬は最多勝利数と同時に、前人未到の優勝40回を目標に掲げるが、今場所の活躍を見る限り時間の問題。それならば、両方の記録を達成した後がベストのタイミングというわけだ。

 白鵬は2012年に優勝20回(史上6人目)と63連勝(2位)、7連覇(1位タイ)という3つの記録達成を記念し“トリプル祝賀会”を開いた。大鵬の優勝32回を更新した15年にも史上最多優勝を祝うパーティーを開催。どちらも1000人近い招待客を集めた。今度の祝賀会が実現すれば、過去を上回る大盛況になりそうだ。