大関琴奨菊(32=佐渡ヶ嶽)に“呼称問題”が発生した。1月の初場所で日本出身力士として10年ぶりの優勝を果たし、一躍時の人に。取組直前に大きく上半身を反らすポーズも代名詞として広く知られることになった。フィギュアスケートのイナバウアーの動きに似ていることから「琴バウアー」や「菊バウアー」などと呼ばれているが、いまだにメディアごとに呼称はバラバラだ。

 11日に東京・両国国技館で行われた「NHK福祉大相撲」でも司会のアナウンサーが「最近は琴バウアーということで…あっ、菊バウアーだ」と言い直すなど混乱も生じている。琴奨菊は初場所千秋楽に「琴バウアーで」と一度は“公式見解”を示したものの、佐渡ヶ嶽部屋では力士全員のしこ名に「琴」の文字が付いている。琴奨菊個人を象徴する意味合いならば、やはり「菊」が妥当にも思えるが…。

 琴奨菊は「どっちでもいい」と苦笑いを浮かべつつも「アンケートを取って、多いほうでいきましょう」と提案。そもそも初場所で優勝していなければ、このような論争自体が起こらなかったはず。

 渦中の和製大関も、改めて賜杯の重みを実感しているに違いない!?