まさに全集中だ。大相撲夏場所4日目(11日、東京・両国国技館)、東大から初めて力士となった須山(24=木瀬)が前相撲で若大根原(18=西岩)を下し、〝デビュー2連勝〟を飾った。

 低い姿勢で攻め込む相手に対し、抱えながら寄って土俵外に退けた。力強い内容に「落ち着いて攻められたと思います。強く当たろうと思っていました」と淡々と振り返った。

 前日に初土俵を踏んだ須山は山田海(出羽海)に圧勝。取組後は周囲から連絡が入り「おめでとうとか、いろいろ(メッセージを)いただきました」と明かす。入門から約1か月で大きな注目を集めているが、プレッシャーは感じさせない。

 部屋では師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)に「朝起きて、歯を磨いて、まわしを締めるまでが稽古だ」と声を掛けられ、須山は「とにかく今は生活に慣れろということだと思います」と受け止めている。

 現在、文学部人文学科4年生で専修は哲学。卒業論文のテーマは「まだ決めていない」としつつ、来年春の卒業を目指して〝二足のわらじ〟を履いた生活が続く。