今年こそ、看板力士の責任を果たす。大相撲初場所初日(9日、東京・両国国技館)、大関正代(30=時津風)が幕内霧馬山(25=陸奥)を下し、白星発進した。相手のもろ差しを許して土俵際で絶体絶命の場面を迎えたが、とっさに上体をひねりながら逆転の小手投げを決めた。

 取組後は「厳しい形だったので最後は思い切り何かをしようとして、ああいう形になった。まず白星で始まったのはいいと思うけど、内容的に土俵際で落ち着いて寄り切れるようにできたら」と反省しきりだった。

 昨年は年6場所のうち「大関のノルマ」とされる2桁勝利は1度だけ。地位に見合った責任を果たすことができなかった。逆襲の1年へ向けて「初日から白星を伸ばして早い段階で勝ち越していけたら。初場所でいい成績を残したら、今年1年いい流れになる」と意気込んでいた。