優勝で恩返しだ。大相撲秋場所5日目(16日、東京・両国国技館)、新横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が幕内霧馬山(25=陸奥)を寄り切って5連勝。幕内上位では唯一の全勝を守り「慌てずやろうと思っていました。一番一番集中してやっているだけ」と気持ちを引き締めた。

 この日は横綱土俵入りで新しい三つ揃いの化粧まわしを初披露。大手食品メーカー「永谷園」から贈られたもので、富士山、鷹、茄子といった縁起物が描かれている。照ノ富士と同社は2015年からCM契約を結んでいたが、幕下以下まで転落した18年にいったん契約が終了。どん底からの復活を果たしたことで、今年5月に異例とも言える再契約となった。

 永谷園の担当者は「非常に強くて優しい横綱。序二段まで下がって最高位までいく不屈の精神、努力で乗り越えてきた姿勢に感動し、いろいろ学ばせていただいた。これからも多くの方々に素晴らしい相撲を見せてほしい」と期待を寄せた。スポンサーの恩義に報いるためにも、横綱として結果を残したいところだ。