世界を熱狂させた桜の戦士が、マット界登場となるか!?「2019ユーキャン新語・流行語大賞」で「ONE TEAM」が年間大賞に選ばれ、ラグビー日本代表の活躍が改めてクローズアップされたが、W杯日本大会で日本代表の中心的存在だったCTBラファエレ・ティモシー(28=神戸製鋼)と、新日本プロレスのバッドラック・ファレ(37)が、驚がくのプランを明かした。本紙はファレと、極悪ユニット「バレットクラブ(BC)」の名誉メンバーに認定されるラファエレのプライベート食事会に独占潜入。ジョセフジャパン一のイケメンが、将来的なプロレス挑戦の可能性について激白した。

 ニュージーランド(NZ)の母校デラセラ高校の先輩後輩にあたる2人は親交が深く、年に1回のペースで食事をともにする間柄だ。新日本プロレス「ワールドタッグリーグ」に参戦中のファレが巡業で関西を訪れていることから「W杯慰労会」が緊急開催された。

 ラファエレは全5試合に出場し、サモア戦(10月5日)でトライを決めるなど、日本の史上初のベスト8入りに大きく貢献。ファレからねぎらいの焼き肉を振る舞われるや「日本での大会だったし、あまり周りに言ってなかったけど、W杯に出ることは特別な目標だった。自分のため、家族のために。終わってからテレビの番組とか、いろいろなところから出てほしいって言ってもらえて、うれしいです」と笑顔を見せた。

 もちろん4年後のW杯フランス大会ではさらなる躍進に期待がかかる。ファレが「日本代表まで上がってくれて、活躍する姿は本当にうれしい。もちろん4年後は優勝が目標だね」とエールを送ると、ラファエレも「4年後も日本が世界のトップチーム。もっと上に行けると思います」と約束した。ラファエレにとってもファレは尊敬する先輩だ。異国のトップリーグ、福岡サニックス(現・宗像サニックス)でプレーし、足首のケガで引退後はプロレス界で成功を収めた。「目標になる人です。いつも会うと、自分のモチベーションになる人。日本でめっちゃ頑張ってるから、俺も頑張らないとって思うんです」と語る。

 同郷の絆からBC名誉メンバーとなった一方で、ファレからはなんと本気でラグビー引退後のプロレス挑戦を勧められている。NZを拠点にするファレ道場に入門し、レスラーを目指すというプランだが、意外なことにラファエレ自身も前向きに検討しているというから驚きだ。

「そういうオプション(選択肢)がありますね。ラグビーはだいたい34~35歳まで(しかできない人が多い)。でもプロレスはもっと長くまでできる可能性がある。格闘技はやったことないんですけど、やってみたい」

 すでに日本に帰化しており、引退後も日本での生活を望む。他競技よりも選手寿命が長く、40~50代でも活躍する選手が多いプロレス界に魅力を感じるようだ。

 もともとプロレス好きの一面もある。「BCの次にオカダ(カズチカ)が好きなんだ。以前からWWEはよく見ていた。でも試合の内容は全然違う。ニュージャパンの試合のほうが好きなんだ」と言うラファエレに、ファレは「もしこの道を選んだらすぐにいい選手になれると思うし、絶対に人気が出る。体も大きいし、俺に負けないくらいイケメンだしね」と太鼓判を押した。

 さらにファレは来年1月4、5日東京ドーム大会での“競演プラン”も披露。「まだ試合は決まってないけど、パワーをもらえるように一緒に入場したい。セコンドとして来てもらいたいね」とのオファーに、ラファエレは「もしスケジュールが空いたら、ちょっと監督に連絡を入れますよ!」と応じた。

 説明不要な身体能力の高さに加え、タレントのマツコ・デラックスが「イイ男」とジャパンの中でイチオシ選手に挙げるほど整ったルックス。プロレス界にとっては超逸材で、転向となれば大きな話題になるだけに、今後の展開から目が離せなくなりそうだ。

【新日・大阪大会を観戦】ラファエレは2日の新日本プロレス大阪大会を観戦した。ファレ、チェーズ・オーエンズ(29)組の勝利には手を叩いて祝福し、自席付近で乱闘を繰り広げるタイチ(39)と後藤洋央紀(40)には、歓声を上げながらスマートフォンで撮影するなど大興奮だった。周囲の観客が逃げ惑う中でも、動じる姿勢を見せなかったのはさすがのひと言だ。また来年1月の引退を控え、大阪ラストマッチとなった獣神サンダー・ライガーが感謝の言葉を並べた際には立ち上がり、神妙な面持ちで耳を傾けた。

☆ラファエレ・ティモシー=1991年8月19日生まれ。サモア出身。4歳からNZで育ち、6歳でラグビーを始めた。18歳で来日し、山梨学院大に入学。卒業後はコカ・コーラ入りし、今年3月に神戸製鋼に移籍した。2017年からスーパーラグビーのサンウルブズでもプレー。日本代表では16年11月に初キャップを獲得。17年に日本国籍を取得した。愛称はティム。家族は妻。186センチ、98キロ。