松山英樹(24=LEXUS)、石川遼(25=CASIO)、アダム・スコット(36=オーストラリア)の出場で注目が集まる男子ゴルフの国内メジャー「日本オープン」(13日開幕、埼玉・狭山GC)開幕を目前に控えた11日、大会プロデューサーを務める日本ゴルフ協会(JGA)の戸張捷理事(70)がさらなる改革案を明かした。

 今年は開幕1週間前に予選ラウンドのペアリングを発表。3人の同組対決が決まると、開催コースやJGAにはファンからの問い合わせが殺到した。「JGAのホームページで例年の10倍に相当する800セット(1セット4枚つづり)のチケットが売れた。直前に発表してもこうはいかない。プロモーションとしては成功だった」(戸張理事)。ギャラリー増だけで実現する話ではないが「アジアでも賞金総額300万ドル(約3億1000万円)の試合があるのに対し今大会は2億円。賞金額もアップさせたい」。今後はインターネットを含めた放映権料にもメスを入れ、収益性の向上を図っていくという。

 トップ選手の参加にも力を入れる。「3年連続出場のスコットを通じて他にも出場してもいいというトップ選手がいないか声をかけてもらう。協会や大会の性質上、出場料を払うわけにはいかないが、移動の経費ぐらいは出せる」

 トップ選手が出場すれば大会の価値は増し、収益もアップ。収益が上がれば、賞金もアップし、さらにトップ選手の参加も増える。これらを同時に進められれば、好循環を生むのは確かだ。

 翌週からマレーシア、中国と米ツアーのアジア開催が続く日程はトップ選手の参加を促すには好都合。松山の出場もこうした日程が決め手となった。「まだ決まった話ではないが、将来的にさらに米ツアーの選手が参加しやすいスケジュールになるという話もある」。環境も追い風にゴルフ日本一決定戦は世界レベルの大会を目指す。