【アリゾナ州スコッツデール30日(日本時間31日)発】ウッズがキャリア最悪のスコアでごう沈した。米男子ツアー「フェニックス・オープン」(TPCスコッツデール=パー71)2日目、初日73で105位と出遅れたタイガー・ウッズ(39=米国)は2バーディー、6ボギー、2ダブルボギーとトリプルボギー1つと大荒れ。プロ転向後の自己ワーストスコアとなる「82」を叩き、ホールアウト時点で単独最下位となった。昨年4位の松山英樹(22=LEXUS)は71で通算2アンダー。石川遼(23=CASIO)は73で通算2オーバーだった。午前組の首位は8アンダーのD・バーガー(21=米国)。

 ティーショットを左の池に入れた15番パー5でのプレーが、この日の悪夢を象徴していた。

 ボールが早々に左に曲がってしまったため、ドロップできたのはティーグラウンドからわずかに100ヤードほど前に進んだだけの地点。3打目は当然刻むだけで、次はグリーン左のバンカーへ。これをグリーンオーバーさせ、次も“チャックリ”で乗せることができず。カラーからの7打目を寄せて、ようやく「8」でホールアウト。ウッズがパー5でトリプルボギーを叩いたのは、1996年のプロ転向後4回目という「惨劇」。この日前半の44は、9ホールでの自己ワーストだ。

 コーチを代えたこのオフ「スイングが鋭角だったのを、緩やかな角度でインパクトするようにした」(ウッズ)ものの、その微妙な感覚がつかみ切れていないのか、グリーン周りから逆サイドまで大オーバーさせるようなミスを連発。2日間を同組で回ったジョーダン・スピース(21=米国)からは「見ていて痛々しかった。タイガーといえばショートゲームの名手だったのに…」とまで言われてしまった。

 オフに完璧な調整をしてシーズンに入るのがウッズのスタイル。過去にシーズン初戦で6勝を挙げている成績がこのことを物語っている。

 それが、最近3年間は40位以下と低迷。さらにこの日の「82」のスコアは、嵐の中でのプレーだった2002年の「全英オープン」3日目に叩いた「81」を上回るプロ転向後の自己ワーストを更新する結果となった。

 来週は過去7勝と抜群の相性を誇るトーリーパインズGCで開催される「ファーマーズ・インシュアランス」に出場予定だが、ここでも低迷が続くようだと30代最後のシーズンの先が思いやられる。