ゴルフの「日本ジュニア選手権・女子15~17歳の部」最終日(22日、霞ヶ関CC東C=パー72)、6打差の2位からスタートした勝みなみ(16=鹿児島高1年)が67のラウンドで10アンダーとスコアを伸ばし、逆転で初の日本タイトルを手にした。

「ジュニアとして最高峰の試合、ずっと取りたかったタイトルなので…」。わずか10分前、18番で1メートルのウイニングパットを沈めた瞬間は笑顔でガッツポーズだった勝が、会見場では涙を見せた。

「優勝は意識していない」と繰り返してきたが「口にすると、自分にプレッシャーをかけてしまいそうだったから」。本音はずっと、胸の内にしまってきた。

 前夜は優勝争いどころか、ゴルフの話さえしなかった。母・久美さん(47)は「夕飯は何が食べたいとか、ディズニーシーが夕方からなら安くなるとか、そんな話ばかりしていました」と明かした。

 勝が挑む次の舞台は「世界アマチーム選手権」(9月3日~、軽井沢72ゴルフ東C)。52年ぶりの日本開催とあって「知らないコースじゃないので、優勝できると思っています」(勝)。

 ディズニーシーの話題が出たのは試合後に駆け込むつもりだったから。「まだ間に合う? 頑張ってみます(笑い)」。天才少女はつかの間の休息を楽しむため、急いでコースを後にした。