フィギュアスケートの2010年バンクーバー五輪銅メダリスト・高橋大輔(33=関大KFSC)が13日、横浜市の新横浜スケートセンターで行われたイベントに出演した。

 今年からアイスダンスに転向した高橋は、パートナーの村元哉中(26)と取材に応じ「最終的には全日本選手権を目指したい」と宣言。日本一を決める大舞台へ向けて「先が分からない不安と、恐怖を乗り越えた時の喜びを感じたい」と野望を語った。

 五輪イヤーでもある2020年は、高橋にとっても「挑戦」の年だ。「将来のために新しいことに挑戦したい」と語った高橋はこの日、もう一つの新しい取り組みを発表。それが一般住宅などのリノベーション(建物改修)だ。

 もともと建築に興味があり、過去に13階建てマンション(東京・浅草)を1棟丸ごとデザイン。独創的な外観の“大ちゃんタワー”は昨年1月の販売開始から申し込みが殺到し、完成前に完売する異例の事態となった(本紙既報)。今では見物客も訪れるプチ観光名所だが、今回のリノベーション挑戦はそれに続く第2弾。実際に自宅を改築した経験もあり、早くも都内の物件を手掛け始めている。図面を手に「今、案を考え始めています。リフレッシュにもなるし、楽しみです」と目を輝かせる。

 2月から村元とともに米国を拠点にアイスダンスの練習を本格的に開始。建築デザイナーの仕事は「スケートを考えずに集中できて、いいバランス」と本業にもプラスに働くという。このプロジェクトを立ち上げたスカイコート株式会社・西田美和取締役社長は「天才的なアイデアを瞬間的に思いつき、一気にイメージを描く芸術家ですね。自分の思い描いた理想を細部まで追求する姿勢は、独創的な表現をするスケーターとしての彼と重なります」と建築デザイーナーとしての才能を絶賛する。

 全日本選手権での雄姿とともに、建築界での「表現力」にも期待したい。