花巻東・大谷翔平投手(18)の日本ハム入りが秒読み段階に入った。球団がドラフト1位指名した同投手と3日に岩手・奥州市内のホテルで追加交渉を行うと発表した。日本ハムかメジャーか、迷う大谷側から再交渉の要請があったというが、すでに本人は栗山監督が出馬した26日の交渉で“半落ち”。次回交渉のテーマは「入団確率ゼロ%」としていた日本ハム入りへ栗山監督がどういう理論で軟着陸させるかとなってきた。
「回答を出すのに(大谷君が)非常に悩んでいるということで、追加交渉することになった。3日で決断するかは分からない」(球団幹部)
当初は栗山監督が出馬した前回の交渉を事実上の最終交渉としていたのだから「メジャー一本」で揺るがない大谷の翻意、いや将来のメジャー挑戦のための“迂回獲得”に大きな前進があったといえるだろう。
それまで「本人が会いたいといえば何度でも会いに行く」としていた指揮官は初対面後に「何度でも来ると言っていたが、最後の思いを伝えさせてもらった。迷惑にもなるんでどこかで線を引かないと。1回目で魂をぶつけると思っていたのであとは決断を待つだけ」と1度の交渉で“半落ち”の手応えのあったことを語っていた。
花巻東周辺には「いくら本人がメジャー志向だなんだと言っていても、気持ちの優しい岩手の子が両親の反対を押し切って外国なんかに行くことはない。栗山監督と面談すればこうなることをみんな期待していた」という証言がある。そして次回交渉のポイントは「(入団の可能性は)ゼロと言ってしまった本人を傷つけないように、どう大人たちが日本ハム入団の道筋をつけてあげるか」に移ってきた。
前回交渉で栗山監督が「説得に来たのではない。本人の夢を叶えるためにどういう道があるのかを説明した。その一つがファイターズ」と独自理論を展開したのも、その配慮だろう。花巻東高や大谷家周辺には本人が態度を軟化させた前回交渉後「やっぱりデキレースか」「メジャーはどうなったんだ」というたぐいの中傷が増えたという。そのため次回の栗山再出馬では、この少なからぬ逆風をどう緩和して軟着陸させるかの“シナリオ作り”が期待されているというわけだ。
思えば「横浜以外なら社会人」を公言し希望であった西武入りをためらっていた横浜高・松坂大輔も「前言撤回は恥じゃない」という当時の東尾監督の説得と200勝ボールパフォーマンスで翻意した経緯がある。大谷に用意される逆転シナリオはなんなのか、注目される。
ポニーキャニオン
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