緊張関係が続くロシアとウクライナの軍事問題が、北京五輪にも波及だ。

 ロシア「マッチTV」は、北京五輪に出場するウクライナ選手に対し、同国スポーツ省が「ロシア語でインタビューに応じない」「ロシア選手との写真撮影を避けよ」と指示していると報じた。

 東京五輪では、女子走り高跳びで、ROCとして参加し金メダルに輝いたロシアのマリア・ラシツケネ(28)とウクライナ代表で銅メダルのヤロスラワ・マフチフが競技後、それぞれROC旗とウクライナ国旗を広げ歓喜の2ショット。さらに旗を体にまとった状態で固く抱き合ったことで、大問題となった。

 ラシツケネはロシア軍のスポーツ組織「CSKA」所属で、マフチフはウクライナ軍のジュニア軍曹。特にウクライナでマフチフに対し「CSKAの選手とポーズを取って、国に恥をかかせた」などと批判が殺到。ウクライナの国防副大臣が「選手たちは、ウクライナはロシアとの戦争が続いており、一定の制限と責任を課していることを理解しなければならない」とSNSに投稿する事態に発展していた。

 同じことは起すな、ということだが、選手にとってはなんとも緊張感の漂う五輪となりそうだ。