元横綱白鵬の間垣親方(36)が21日、都内のオリンピックミュージアムで行われた「東京五輪聖火リレートーチおよびランナーユニホームお渡し式」に出席した。

 間垣親方(当時は白鵬)は東京五輪の聖火リレーのランナーを務める可能性があったが、実現しなかったため、このような形でセレモニーが実施された。トーチとユニホームを渡された同親方は「走れなかったのは残念だけど、このような形でトーチとユニホームをいただけたのは光栄。大事にしたい」と、うれしそうな表情を見せた。

 セレモニーには東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長のほか、組織委前会長の森喜朗氏も出席した。「間垣親方へ励ましの言葉」のコーナーでマイクの前に立った森氏は「東京で五輪をやることが決まって(白鵬から)『私は走りたい』と聞いていたが、企画の段階で私は直接口を入れられる立場ではなかったので、間接的に日本の伝統である相撲を取り入れて素晴らしいリレーをやってほしいと言った」と明かした。

 続けて「長嶋(茂雄)が王(貞治)と松井(秀喜)を伴って階段まで上がって、階段の上から白鵬が聖火を掲げてくれることをずっと夢見ていた。それができなくて残念だった。私は(白鵬に)すまないことをした」。東京五輪開催時には組織委会長を退いていたためか、白鵬が最終ランナーを務める〝森プラン〟は実現せず、実際は女子テニスの大坂なおみ(日清食品)が大役を担った。