東京五輪のスポーツクライミングでぼっ発した〝旭日旗騒動〟が、韓国で再び議論を巻き起こしている。

 韓国では五輪後にスポーツクライミングの人気が高まっており、同国紙「中央日報」がその様子を特集した。

「正式種目に初めて採用された今回はメダルを取れなかったが、スポーツクライミング旋風を起こした」と指摘。ソウル市内でクライミング施設を運営するハン・デウク所長は「五輪前より体験希望の電話は3倍、実際の訪問は2倍程度に増えた。デートコースとしてカラオケに来たように、手ぶらで来て体験をしていくカップルもかなり多くなった」とうれしい悲鳴を上げている。

 韓国でスポーツクライミングフィーバーが起きている中、同国代表のパク・フイヨンコーチの発言が注目を集めている。「最近のルート設定は芸術のように華やかに、時には画像を形象化することもある」としたうえで「しかし、今回の東京五輪での旭日旗を連想させるようなルートセッティングは本当に残念だった」と苦言を呈した。

 東京五輪ではスポーツクライミング男子複合のボルダリングが行われた際に、第3課題の形が旭日旗を模していると韓国メディアが一斉に追及して大騒動になったことは記憶に新しい。その問題を蒸し返し、旭日旗問題が韓国でのスポーツクライミング人気の高まりに水を差しているというわけだ。

 東京五輪における旭日旗問題は今後も尾を引きそうだ。