東京五輪に向けてウガンダ代表チームが来日した際、新型コロナウイルス陽性者が出たことへの懸念を英紙「ガーディアン」が伝えている。

 ウガンダ選手団9人は19日に来日。事前の検査では陰性で証明書も持っていたものの、1人が成田空港でのPCR検査で陽性判定となり、現在は隔離処置がとられている。五輪に向けてオーストラリアのソフトボール代表に続いて2か国目の来日となったが、同紙は「ウガンダでは新型コロナウイルスの亜種が驚くほど増加しており、封鎖措置が強化されたばかり。テストが不足していることを考えると、恐らく過小評価されている」と、各国コロナ情勢について日本サイドの見極めの甘さを指摘した。

 その上で「日本では20日に非常事態宣言が終了するが、毎日の症例数は増えている」とし「日本では都市封鎖はなかった。レストランや店を早く閉店させ、会場の群衆のサイズを制限し、人々に社会的に距離を置き、自宅で仕事をし、マスクを着用するよう求めることに焦点を当てている」と、日本の対応策を皮肉っていた。

 今後も五輪に向けて海外から多くの選手団が来日する予定だが、同紙は「日本は海外から来日した際、2週間の検疫を要求しているが、オリンピックチームは対象ではない」とし、さらなるウイルスのまん延の可能性を懸念。さらに「オリンピックの前に完全にワクチン接種される可能性は低い」と指摘した。

 日本サイドは五輪に向けて「国民の安心・安全」を強調し、検査体制やワクチン接種の強化を打ち出しているが、現状のままでは、さらなる感染拡大にもつながりかねない。