ニュージーランドのラジオ局「ニューストークZB」が、新型コロナ禍にもかかわらず今夏の開催へ突き進む東京五輪を「大虐殺だ」と激しい表現で猛批判した。

 同局は東京五輪を巡る現状を特集。「最新の世論調査で、開催を望まない人が70~80%いる。開催都市が新型コロナの緊急事態宣言下にあるという事実。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が訪問をキャンセルした事実。聖火リレーで多くの変更が起きている事実。多くのアスリートが公然と疑問視している事実。大会が成功するような明るい材料は一つもないのに、主催者は中止を否定し続けている」と東京が大規模な国際大会を開催する状況にはないことを客観的に分析しつつ、国民の生命を軽んじるIOCの姿勢を非難した。

 そして「あらゆる材料を冷静な視点でみると、新型コロナ禍の国で五輪規模のイベントを開催することは、文字通り狂気だ。それは衝撃的なタイミングだ。誰かが止めないと、後悔、恥辱、怒りが立ち込めるのは明白だ。歴史上で最大の回避可能な災害になる」と開催強行の無謀さを強調。そのうえで「こうしたことが、五輪が明らかな〝大虐殺〟である真の理由だ」と糾弾した。

 最後に同局は、カネのために暴走を続ける大会主催者に対して「少し常識を示してください」と半ばあきれたように言い放った。

 ついに海外から大虐殺五輪とまでラク印を押されてしまった東京五輪。IOCや大会組織委員会は正気を取り戻すことができるのだろうか。