国際オリンピック委員会(IOC)の副会長で、オーストラリアオリンピック委員会(AOC)の会長を務めるジョン・コーツ氏(70)が8日、AOC年次総会出席後「(東京五輪は)絶対に開催される」と話したことをロイター通信などが伝えた。

 同報道によると、コーツ氏は記者団に対し「Absolutely(絶対に)」という言葉を使って東京大会の開催を断言。その理由として「日本の総理大臣が2~3週間前に米国大統領にそう話したし、IOCにもそう言い続けている」と菅義偉首相(72)の発言を持ち出したと伝えている。

 また、コーツ氏は「子供たちが一生に一度のチャンスを逃してほしくない。この子たちが夢をかなえるためにやっている」と述べたという。

 先月にはIOCのトーマス・バッハ会長(67)が東京都に発出された緊急事態宣言について「東京五輪とは関係ない」と発言して国内外から大反発を受け、先日は米ワシントンポスト紙から〝ぼったくり男爵〟とやゆされるなど、IOC幹部が口を開くたびに世界中からバッシングを浴び続けている。

 思えば今年2月、女性蔑視発言で辞任した森喜朗前会長(83)に対し、IOC関係者から「森にしゃべらせるな」「話せば話すほど状況が悪くなる」と日本側にクレームが殺到したが、皮肉なことに今度はIOC幹部が〝森状態〟に陥ってしまっている。