報道陣に3日、建設現場が公開された2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとして11月末に完成する新国立競技場(東京都新宿区)の姿に、ネット上では「普通すぎる」といった意外な?反応も見られる。

 建設作業が全体で9割近くまで完了した新国立競技場。五輪開幕まで1年あまりとなって公開されたその“雄姿”に、ツイッターを通じて「めちゃくちゃ普通」「普通じゃね?」「どこにでもあるような」「何とも特徴のない」などとサプライズ感のない受け止めが発信されている。

 世界的建築家の隈研吾氏が設計した新国立は、木のぬくもりを感じられる「杜(もり)のスタジアム」がコンセプト。木材と鉄骨を組み合わせた巨大な屋根が観客席の上にせり出し、緑や茶色など落ち着きのある色の観客席は、完成時の約6万席のうち約4万5000席の設置が終わった。

 そもそも現在のデザインに至ったのは、コンペで採用された故ザハ・ハディド氏の8万人スタジアムが奇抜な外見で建設作業も難しいキールアーチ構造の上、巨大で総工費が2500億円にも膨らむ可能性が大批判を呼び、撤回されたから。これを受けて計画をやり直し、1500億円強のコンパクトなものになり、開閉式の屋根も取りやめとなった。

 隈案が決まった当時にイメージ画も公開されている。とはいえ、実物を見ると驚きのなさを禁じ得ないのか…。