新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株が国内でも感染爆発する懸念が高まり、Jリーグで新規の外国人選手の獲得にも大きな影響が出てきそうだ。

 世界各国でオミクロン株が拡大していることを受け、日本政府は11月30日から外国人の新規入国を原則停止に。措置の期間は当面1か月だが、感染力がデルタ株を上回り、ワクチン効果の低減も指摘されているため、さらなる延長も十分あり得る深刻な状況だ。

 こうした事態がJリーグにも直撃。在京Jクラブ関係者は「今は来季に向けて補強を進めている時期。特に、新たに外国人選手を獲得するうえで影響は避けられない」と悲痛な声を上げる。

 新型コロナ感染者が急増した昨年末も外国人の新規入国が一時停止。新外国人選手や監督などに加え、すでに日本のクラブに在籍していた選手の中でもビザの更新が必要な場合に発給手続きが遅れるケースが発生した。今季も再び新規の外国人選手や監督などの来日に支障が出る懸念が強まり、交渉段階から影響が出てきそうなのだ。

 中でも注目が集まるのが、大物路線の補強をもくろむチームだ。FC東京はIT大手ミクシィが経営権を取得することになり、MFアンドレス・イニエスタ(神戸)級の大物助っ人を狙って首都クラブとしての存在感を高めようとしている。大物獲得が十八番の神戸も引き続き強力助っ人を模索しており、こうしたチームへの影響は特に大きい。

 助っ人の動向はチーム間の戦力格差にもつながるだけに、オミクロン株の感染状況がJクラブの命運を左右することになりそうだ。