【武田修宏の直言!】新型コロナウイルス感染拡大の影響でJリーグが公式戦を中断しているが、J1鹿島が札幌と無観客(一般非公開)で練習試合(21日)を実施したね。動画配信大手「DAZN」で中継を見たけど、正直に言うと、サポーターのいないスタジアムでの試合はまったく面白くなかった。普段よりも「緩いな」っていうイメージだったよ。

 特に選手からは、いつもの公式戦に臨むときのような緊張感とか、戦う姿勢みたいなものが、あまり伝わってこなかったかな。もちろん、練習試合っていうことはあるんだろうけど、やっぱり、サポーターの大声援を受けないと選手は戦闘モードのスイッチが入らないんじゃないの? そこは強く感じたかな。

 Jリーグは4月3日からのリーグ戦再開について25日に協議し、可否を判断するけど、無観客にはしない方がいいと思う。ふがいない試合になりがちだから配信で試合を見たファンたちが離れていきかねないでしょ。それに選手たちも、フワフワと中途半端な気持ちのままではケガにつながるかもね。

 そう考えると、改めてサッカーは感情のスポーツだなって思うよ。スタジアムの熱気やサポーターの盛り上がりが選手たちのパフォーマンスを向上させているんだろうね。Jリーグも対策を議論するとき、各クラブの経営問題も大事だけど、競技のクオリティーについてもしっかりと話し合ってほしいね。

(元日本代表FW)