【2020Jリーグ大予想・渡辺卓幸記者】21日に開幕する今季J1リーグを本紙記者が分析する短期集中連載「2020年Jリーグ大予想」がスタート。スタートは渡辺卓幸記者が登場だ。

 昨季のFC東京は横浜Mとの最終節決戦で敗れて惜しくも優勝を逃した。それでも長谷川健太監督(54)のもとクラブ史上最高位となる2位に躍進した地力は本物で、今季もJ1で主役の座を担う。

 悲願成就のための態勢も整った。攻撃陣にJ1で実績のあるMFレアンドロ(26)を鹿島から、MFアダイウトン(29)を磐田から補強し、エースFWディエゴオリベイラ(29)と強力ブラジルトリオを形成。明大で大学ナンバーワン選手の呼び声も高かったMF安部柊斗(22)は、将来日本代表も狙える黄金ルーキーで、即戦力として活躍が期待できる。

 右肩脱臼でリハビリ中のFW永井謙佑(30)は順調に回復し、MF橋本拳人(26)やDF室屋成(25)ら日本代表勢も円熟期を迎え、若手とベテランがバランスよく融合する布陣は頭一つ抜けている。主将のMF東慶悟(29)が宣言した「渋谷でパレード」が今から楽しみだ。

 対抗はJの“銀河系軍団”神戸だ。主将の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)を中心としたチームが成熟し、清水から新加入のFWドウグラス(32)がゴールを量産しそう。DF酒井高徳(28)ら日本代表で活躍したつわものたちも頼もしく、クラブ悲願のリーグタイトルに手が届きそうだ。“大穴”は今季J1に復帰したばかりの柏。怪物FWオルンガ(25)とFWクリスティアーノ(33)のコンビは破壊力抜群で、2011年のJ1復帰即優勝のミラクルV再現の可能性は十分ある。