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【オークス】“怪物娘”ソウルスターリング 逆襲の可能性は?


復権へ向け坂路を駆け上がるソウルスターリング

【オークス(日曜=21日、東京芝2400メートル)特別取材班】単オッズ1・4倍と圧倒的支持を集めた牝馬クラシック第1冠・桜花賞でよもやの敗戦(3着)を喫し、デビューからの連勝が「4」で止まったソウルスターリング。フランケルの初年度産駒として世界中の注目を集めてきた“怪物娘”の逆襲の可能性はいかに!? 総力取材を敢行した。

 

 レース後はどよめきに包まれた桜花賞から1か月強。その敗因については様々な検証がなされ、道悪馬場や3戦続く形となった阪神への長距離輸送の影響などが挙がっているが、一方で「力負け」という一番シンプルな見解は聞こえてこない。

 先着を許した勝ち馬レーヌミノル、2着リスグラシューとも、2歳女王決定戦・阪神JFでは寄せ付けなかった相手。一昨年のルージュバック(9着)、昨年のメジャーエンブレム(4着)と1番人気の関東馬が連続で敗れた経緯を絡めた桜花賞の特異性と難解さもクローズアップされ、絶対的な立場ではなくなったものの、「評価急落」には至っていないのがソウルスターリングの現状だ。

 

 では、当の陣営は前回の敗戦をどう見ているのか。指揮官の藤沢和調教師はこう振り返る。

 

「桜花賞は馬場に尽きるんじゃないかな。いつものこの馬のストライドではなかったし、手前を何度も替えていた。母(スタセリタ=米仏でGI・6勝)が重たい馬場でも走っていたから大丈夫だとは思っていたんだけど…。ルメールも言っていたが、とにかく思い切り走れていなかった」

 

 桜花賞当日の芝は7Rまでが「重」。8週続いた連続開催の最終日でもあり、発表(稍重)以上に滑りやすく、ハードな馬場だった。本来の走りができず、力を出し切っていないのは、誰の目から見ても明らかだろう。

 

 桜花賞は本来のパフォーマンスを出せなかっただけと結論付けられるとなれば、同時に逆襲の可能性は距離2400メートルの対応に絞られる。

 

 父フランケルは芝10ハロン88ヤードの英インターナショナルSを、母も繰り上がりとはいえ芝12ハロンの仏ヴェルメイユ賞勝ちなら血統背景に不安はない。ただし、ソウルスターリングのこれまでのレースぶりや勝ち気な気性を踏まえれば、少なくとも距離延長がプラスに働くとは考えづらいが…。

 

 藤沢和師は「本質的には長いんだろうけど」と前置きした上で、「実際に(新馬→アイビーS連勝と)1800メートルまでは走っているんだから気にはしていない。だいたいスピードが主流になってきている今の競馬で、2400メートルが得意な馬なんて本質的にはいないんだよ。どの馬にとっても本質的には長いってこと」と名伯楽ならではの持論を展開する。

 

「使っている馬だから、元気をよくして競馬に持っていくだけ。今回は(輸送距離の短い)東京だから、馬体重が減るようなこともない。2400メートルのレースは(距離に対して)どの馬も自信がないから、誰もが大事に乗る分、穏やかな流れになりやすい。クリストフ(ルメール)は、あれだけのジョッキー。そんな中でもしっかりした競馬をしてくれるはず」と主戦への全幅の信頼を持って送り出す。

 

 たった一度の敗戦では決して揺らぐことのない藤沢和師のソウルスターリングへの信頼。そして連勝が止まった代わりに、敗戦を知ったことで得たものも少なくない。特に絶対的な立場から解放されたことは、むしろオークスでの勝機を高めたとも言えようか。ハイレベル3歳牝馬世代の中でも一度は絶対的な評価をされた馬の逆襲の可能性。やはり低いとするのは無理がある。

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