【若松ボート・SGメモリアル:カウントダウンコラム「地元代表 魅せます!!“福岡魂”」3】ボートレース若松で22日からSG「第63回ボートレースメモリアル」が開幕する。全国各場の推薦選手は“2枠不動”のレース場もあれば、今後の伸びシロを重視して新顔を選出する場もある。今回の直前企画「地元代表 魅せます!!“福岡魂”」の第3回は、強豪揃いの福岡支部から芦屋代表として初参戦する渡辺浩司(33)にスポットを当てる。

 今年は6月のグラチャンを除くすべてのSGに参戦。中でも人気や話題性が重視されるオールスター、そして各レース場から選出されるメモリアルで、ともに今年初選出となったことで意気に感じないはずがない。

「オールスターもそうだけど、自分でもビックリですね。福岡は強い選手が多いのに、選んでもらった以上はしっかり結果を残したい」

 昨年は最多勝のタイトルを獲得すると同時に優勝回数も8回と量産。最も舟券に“貢献”した男の努力が実り、芦屋代表としての看板を任されることになった。
 
 ただ、地元の大一番を前にしての近況のリズムは決して威張れるものではない。7月のまるがめ「オーシャンC」以降、予選落ちが続いている。

「エンジンの引きの悪さもあるけど、それだけじゃない気がする。事故に巻き込まれたり流れが悪くて何とかしのいでいる感が強いですね。最近のリズムを考えれば、調整法の分かっている地元で開催されることだけは強みになると思う。ここで流れを変えたい」

 そんな近況の不振は「地の利」で克服できる自信はある。若松は直近7節で実に6優出。昨年11月のGⅠ64周年以外、すべてファイナル進出を果たしているのは、機出しで正解を出していることに他ならない。

 SGの大舞台も昨年後半から場数を踏んだことで、最近は気後れを感じることも一切ない。

「最近は記念やSGを走っても技量不足は全然感じない。ただ、ずっと走っている人は取るべきところと守るべきところがしっかりしてるな、というのが徐々にわかってきた。勝負どころできっちりスタートを踏み込んで攻めていけるか、が一番大事だと思う」。序盤からただガムシャラにやるのではなく、勝負どころを見極める“メリハリ”の重要性にも気づいた。

 SGはこれまで6回参戦して予選突破は一度もない。だがこれまでの経験は糧となっている。地の利を最大限に生かせば、昨年最多勝男の躍動も大いに期待できる。

☆わたなべ・こうじ=1983年11月13日生まれ。大分県出身。2003年11月の福岡で福岡支部の93期生としてデビュー。09年3月の鳴門で初優勝を飾る。昨年は年間125勝をマークし、最多勝のタイトルを獲得した。通算21V。GⅠ、SGともに優勝はない。同期には長田頼宗、馬場貴也、杉山裕也らがいる。身長167センチ。血液型=A。

※次回は若松のエンジン&水面を特集