【福岡ボートGI福岡チャンピオンカップ=総展望】ボートレース福岡のGⅠ「福岡チャンピオンカップ/開設63周年記念競走」(優勝賞金900万円)が12月1日、熱戦の火ぶたを切る。精鋭52人が集結し、初日、2日目にはダブルドリーム戦を実施する。中でも注目は、10月の当地SGダービーを制した地元の大エース・瓜生正義だろう。また、充実のシーズンを送っている岡崎恭裕、篠崎兄弟(元志・仁志)、遠征勢では前年覇者で今年のSGグラチャンVの山崎智也、クラシックVの坪井康晴が有力メンバーに名を連ねる。さらに池田浩二、太田和美、田村隆信ももちろん争覇級だ。

 地元エース瓜生正義が2年ぶりに福岡周年へ参戦する。10月の福岡SGダービーでは、歴代最多タイとなる3度目のダービー優勝。福岡でのSG3Vは史上初の快挙となった。そのダービーでは中堅機をきっちり仕上げての圧巻Vだっただけに、調整面に不安はない。まさに福岡では他の追随を許さない存在で、今回の周年も当然のごとくV候補筆頭に挙げられる。

 岡崎恭裕は今年SG2優出、GⅠ・5優出。年間最高勝率でも、首位争いに顔を出すくらいの存在だ。充実の今こそ、自身が切望する福岡での特別戦Vが視野に入っているはず。10月福岡ダービーは4日目Fで無念の脱落。その雪辱も兼ねた大会となる。

 兄弟でのSGグランプリ出場が決まった篠崎兄弟(元志・仁志)も注目株。兄の元志は今節がF休み明け初戦とあって、まずはS、レース勘を取り戻すのが先決か。ただ、地元水面なら、さほど時間はかからないだろう。一方、弟の仁志は夏場以降にリズムを上げてきた。9月多摩川周年で自身3度目のGⅠ・Vを飾ると、10月からつMB大賞、11月芦屋MB大賞とGII戦2V。さらに、福岡周年は3年前の60回大会で優勝歴がある。

 遠征陣では前年覇者の山崎智也が最大の強敵となりそう。SG3Vを達成した昨年ほどの勢いはないものの、今年もSGグラチャンで優勝。ポテンシャルの高さを示した。勢いに乗ったときの破壊力は相変わらずだ。

 また、坪井康晴も今年のSG覇者の1人。3月クラシックでは8年ぶりのSG優勝となった。10月福岡ダービーでは強力機を生かして優出(4着)と結果を残しており、福岡周年は58、59回大会連覇の実績もある。

 他では当地SG優勝歴のある浜野谷憲吾、吉川元浩、丸岡正典も好調機を引き当てれば怖い存在になりそう。太田和美、池田浩二、田村隆信も円熟のテクニックでV戦線に絡んでくる。