【ボートレース平和島GⅠ「トーキョー・ベイ・カップ」:エンジン】今回、“人”(選手)の主役が「岡崎恭裕」なら、もう一つの重要なファクターと言える「エンジン」にも“主役”が存在する――。当地のエース機と呼ばれる“鉄人”28号がそれだ。

 周知の通り、3月のSGクラシックにおいて坪井康晴を優勝へと導いた“スーパーマシン”。現在までに24節使用して勝率6.43、複勝率52%、優出9回(2V)とどれもトップ(V数は2位タイ)の数字を残している。

 当事者・坪井に当時を述懐してもらった。

「前検は伸びも全然だったし、ターンも“うーん”って感じだったのでペラを自分の形に叩いたんですよ。叩いてからはレース足は良くなりましたね。バランスが取れてレースに行くと強めで、最後には全部が仕上がった。すごくパワーがあった」

 彼のキャラクターからして大風呂敷は広げないタイプ。

実際、坪井の後も快速ぶりはとどまるところを知らず次走者の土屋太朗も「グイグイと出て行くような足ではなかったが相手によっては締め込めたし、何より回ってからの立ち上がり、2速、3速がすごく良かった」と優出した。

 当地には、15年前の2001~02年世代に伝説の“オバケ”エンジン「36号機」という希代の超抜エンジンが存在したが、それに勝るとも劣らぬと言えるレベルだけに、今大会も「誰がこの28号機を引き当てるか?」が最大の争点となりそうだ。

 その他では55、60、71に53号機も上位グループに入る優良機で、このあたりを手にした選手は好走の可能性が高まるはずだ。