【ボートレース大村SG「第42回ボートレースオールスター」:カウントダウンコラム(4)】いよいよ26日、開幕のボートレース大村SG「ボートレースオールスター」。直前特集の最終回は舞台となる大村の水面及びエンジン情報、出場選手のアラカルトを紹介する。

<水面の特徴>大村水面がイン最強水面ということはボートレースファンには衆知の事実。過去1年のインコースの1着率は60%を超える。インを強くする要素とは何か、それらを検証してみよう。

 まずは自然状況。スタート時に選手を悩ませるのが風向き。対岸から吹く横風が多い。それも一定しているのではなく、上空を巻くような風が多く、風向きがS展示と本番では変わることも多く見られる。そのことがセンター、アウトの選手が思い切ったスタートを踏み込めない要因ともなる。

 そのことがイン選手に楽な先マイを許す結果となっている。

 3月末から導入された出力低減エンジンもこの傾向にさらに拍車をかけた。外からダッシュよく飛び出してもスリット過ぎから出て行くのは「伸び抜群」と言えるような選手だけで今のところ節に2~3機。平凡なエンジンだと内枠勢に伸び返されることが多く、まくりは決まりにくい。さらに差しとなると引き波を越えられないという出力低減エンジンの“特徴”ともいえるパワーのなさが露呈してしまう。まくれず差せずの1マークの攻防が多くなりイン絶対王国は今後も続く。大村に関して、インを外しての舟券戦術は無謀といっても言い過ぎではない。

<エンジン>出力低減型のヤマト331型。「オールスター」は初下ろしから数えて9節目となる。

 推奨は56と70号。56号は4月の「63周年記念」で山田康二が優出(2着)。前々節の小野勇作も節一宣言が出るほどの足だった。一方の70号は同「63周年記念」で今垣光太郎(優出落)が活躍。近況も鬼足を披露している。

 33号は「63周年記念」で桐生順平(優出F)が乗っており、前回使用の山戸信二が6着なしの2着3本と抜群の動きを見せた。赤坂が「オールスターでは山戸のエンジンを引きたい」と口にしたほど。

<アラカルト>ファンが出場選手を選ぶ唯一のSG競走。ファン投票1位はレーサーなら誰もが欲しい名誉だが、今回は1万9632票を集めた瓜生正義(39=福岡)が13年以来2回目のトップに輝いた。

 過去に最も多くファン投票1位になったのは今村豊(53=山口)の6回。今大会も得票数4位という相変わらずの人気で2年連続30回目の出場を果たす。この出場回数「30」は歴代トップである上に全SG競走の出場回数としても史上初となる。

 今村の6回に次ぐのが野中和夫(引退)、松井繁(45=大阪)の5回。松井は今回6位で21年連続23回目の出場となる。オールスター優勝回数は野中の6回が最多。これは同一SGの優勝回数としてもトップ。なお、ファン投票1位の選手が優勝したケースは4回(野中が3回、山崎智也が1回)ある。