【26日開幕!多摩川GⅠウェイキーカップ:注目レーサー】“日本一の静水面”ボートレース多摩川でGI「ウェイキーカップ 開設60周年記念」が開幕する!昨年末の平和島SGグランプリのヒーロー茅原悠紀(27、岡山)は今年、さらなる飛躍が期待される“ニュージェネレーション”。彼のすごさを徹底分析する。

 涙のグランプリ制覇から3か月がたった。しかし、今でも「実感はない」と語る。「周囲をビックリさせてやりたいとは思ってたから、期待通りの反応がもらえたのは良かったけど、自分自身が追いついていない感じ。リプレーを見ても、別の人間がやったことのような…。一戦一戦を無心で戦っていたら勝っていた。でも、“いいこと”だと思ってますよ」

“いいこと”というのが何とも不思議だが「これで満足していないってことです」。過去を振り返らず、前だけを向く。

 もちろん、今年の目標はグランプリ連覇だ。「グランプリもそうだし、他のGⅠ、SGも勝ちたい」と貪欲な一面も見せる。グランプリウイナーといってもまだ27歳。これから先、いくらでもチャンスはあるだろう。昨年は12位からの“下克上”だったが、今年はベスト6も期待される。

 今回の舞台となる多摩川にも不安はない。これまで4節走っただけだが、近3節は優出と好実績を残している。「前回(昨年11月)も良かったですからね。優勝戦(3)着だったけど、4番手から追い上げてのものなので。仕上がり的にもグルグル回れる感じになってたから、イメージはいいですよ」

◇瓜生正義「茅原選手はターンがうまいと思います。走る位置もそうですし、旋回のときに先行艇と交差して回った後も前に出て行く印象。そのへんの走り方、回り方はとても参考になりますね。レースを見ていて、自分もああいうのを取り入れたいと思っています」

◇原田幸哉「茅原選手のすごいところ? 「勢い」ですね。ニュージェネレーションのターンは見習う点があります。経験値が上がるとターンも守りに入ってしまう。でも彼らはイチかバチかの攻めるターンをしても失敗しないようなペラの仕上げ方をしている。勉強になりますね」

◇平本真之「僕はカヤピーって呼んでます。去年、グランプリシリーズを制して翌日の新聞を見たら全部カヤピーばっかりで悔しかった(笑い)。刺激になりましたね。とにかくカヤピーのターンは他の人と違います。特にターンの出口の技術が独特で、スゴいと思いますね」

◇桐生順平「とにかくボディーバランスがすごい。負荷のかけ方やタイミング、体幹も強いと思います。あと、ボートの動かし方を知ってますね。こういう力を入れればこう動く、みたいな。自分も負けたくないけど、今現在では茅原さんと毒島さんのターンは別格だと思いますね。去年のグランプリ制覇は刺激になりました。よく「持ってる人」っているじゃないですか。経験してなくても勝てちゃう人。茅原さんがまさにそれ。ホントにすごい人です」