【戸田GⅠヤングダービー:カウントダウンコラム(4)】23日に記念すべき第1回大会を迎える「ヤングダービー」。昨年まで行われていた新鋭王座決定戦の後継といえるレースだが、その特性は未知数だ。今回このコーナーでは戸田の水面から、出場選手の実績データを掲載。予想の糸口として少しでも役立てていただきたい。

<実績>表は今回の出場メンバー中、戸田での優勝回数・優出回数・1着回数のベスト10をあらわしたもの。

 当地実績は一目瞭然。いまや若手の枠を超え、SGでも中心選手として活躍する桐生順平が優勝回数、優出回数、1着回数の「3冠」に輝く。出走回数が圧倒的に多いとはいえ、他の地元選手と比較しても差は歴然。通算優勝16回のうち約半分の7回を戸田で挙げ、さらに初1着(07年5月)、初優出(08年12月)、初V(11年8月)もすべて当地。まさに戸田とともに育ったレーサーだ。また、女子では11年2月に当地で初Vを飾った宇野弥生が戸田を得意にしている。

<水面特徴>戸田プールは全国一の「まくり水面」として知られる。実際、過去1年の全決まり手における「まくり」の割合は30%。全国平均18%を考えると、ダッシュが利く水面であることは一目瞭然だ。

 さらに特徴はインが弱いこと。最近は全国的にイン勝率が上がり、戸田も以前に比べて上昇(1着率35・9%)。しかし、これは全国23位(最下位は福岡)の数字で、イン受難は変わっていない。

 1Mが極端に狭い上にスタンド側に大きく振られているため、インで遅れると致命傷。遮断機が降ろされるかのごとくスリットで目の前をふさがれ、ダッシュ勢のえじきになる。

 地元選手は「とにかく戸田ではスリット足が必要」と口を揃えており、足色を見極める際はインのS力と行き足にも注視したい。