【フロリダ州タンパ22日(日本時間23日)発】WWEのロウ大会が行われ、レジェンドや殿堂入りした大物が総結集する豪華な「ロウ・リユニオン(同窓会)」が開催され、後半戦は前半戦を上回る豪華メンバーが登場。最後は感動のフィナーレを迎えた。

 第6試合では15日「エクストリーム・ルールズ」で“ビースト”ことブロック・レスナー(42)に敗れてWWEユニバーサル王座を失ったセス・ロリンズ(33)が、US王者のAJスタイルズ(42)と激突。AJは予想通りザ・クラブのメンバー、カール・アンダーソン(39)、ルーク・ギャローズ(35)を帯同して入場した。

 ところがロリンズはD—ジェネレーションXの“ザ・ゲーム”トリプルH(49)、HBKことショーン・マイケルズ(54)をアテンドしてリングイン。この2人にはさすがにザ・クラブも手出しできなかった。

 試合は激闘となるもロリンズがスーパーキックからストンプ(後頭部への踏みつけ)に入ろうとすると、場外からザ・クラブが足を引っ張って妨害。その瞬間、反則裁定のゴングが鳴らされた。

 AJは「お前らの時代じゃない。今のボスは俺だ!」と正面からDXにケンカを売りつけた。ここでトリプルHとHBKが「トゥー・スイート」のポーズで応じると、AJらは一瞬、ホッとした表情で右腕を掲げて手を突き合わせようとする。しかし次の瞬間、DXは「Suck it!」のポーズ。一気にロリンズと3人でザ・クラブを蹴散らしてしまった。

 AJはイスを手に場外で荒れ狂うが、さらに予想外の展開が待っていた。DXの入場曲が流れると、またもや豪華なメンバーが次々と飛び込んできたのだ。

 先頭はDXのロードドッグ(50)とXパック(47)。さらには超人ハルク・ホーガン(65)がリーダーを務めた第1期nWoのオリジナルメンバー、スコット・ホール(60)とケビン・ナッシュ(60)がステージに登場。DXとnWoの奇跡的合体に爆発的な大歓声が起きた。

 リングに入るや、DXの扇動役ロードドッグが「そこで胸張ってるボウズども、おめえら顔じゃねえんだよ」とドスを利かせてAJらを見下す。最後はロリンズを交え「Suck it!」のポーズを決めた。これだけの顔ぶれが揃えば、もはやロウの現役選手はレジェンドの引き立て役にならざるを得ない…。

 DXとnWo連合軍が去るとハードコアのレジェンド、ミック・フォーリー(54)が登場。リユニオンに向けて祝辞を述べようとした瞬間、怪奇派に戻ったばかりの教祖ブレイ・ワイアット(35)が悪魔の化身のようなマスクをかぶって襲撃。今後に遺恨を残した。
 メインではブラウン・ストローマン(35)が格下のランディ・ロウを秒殺。その後に圧巻のフィナーレが待っていた。

 まず“狂乱の貴公子”リック・フレアー(70)がステージに登場しておはこのフレアーウオークを軽快に披露する。5月に合併症の手術を受けたため、容体が心配されていたが、体調は万全に戻ったようだ。

 フレアーは登場した全レジェンド陣をステージに招き入れると、1960年代から21世紀までのスーパースター約80人が集結した。

 ここで「リアル・アメリカン」が大音量で鳴り響き、超人ホーガンが登場。フレアーとお得意の手を耳に当てるポーズを競演すると「ひとつ俺に言わせてくれ、ブラザー。リユニオンでみんなに再会できたことに心から感謝する。この場所をホームにできたことは本当に幸せだ!」と絶叫した。

 再度「リアル・アメリカン」が流れ、ようやくハッピーエンド…と思いきや、場内に大音量でガラスが割れる音が鳴り響く。ストーン・コールド・スティーブ・オースチン(54)の登場だ。

 オースチンはレジェン陣をステージ上に残しリングにダッシュ。いまだ夢の一騎打ちが実現していないホーガンに敬意を表すると、その昔、フレアーの自宅に招かれた際に夜を徹して飲み明かし、家をメチャクチャにしたエピソードを披露して場内を爆笑させた。

 最後に観衆へ向けて感謝の意を述べると「ヘル・ヤー!と叫べ!」と絶叫。レジェンド陣をリングに招き入れて全員に缶ビール(スティーブワイザー)を渡し「ここにいるみんながファミリーだ!」と乾杯して歴史的な同窓会を締めくくった。

 ある意味、PPV大会よりも豪華なメンバーが揃ったロウのリユニオン大会。定期開催に期待したい。