アイスリボンを退団したジュリア(25)が14日、スターダムの東京・後楽園ホール大会に現れ、電撃入団を表明した。

 まさかの事態が起きたのは、ワールド王者ビー・プレストリー(23)が木村花(22)を下しV5を達成した直後だ。ロッシー小川社長(62)から呼び込まれる形でリングインしたジュリアは「初めまして、ジュリアです。私は女子プロレスのトップを目指して今日、ここにやってきました。この輝くスターダムのリングでジュリアの熱い試合をお見せしたいです」とあいさつして頭を下げ、歓声を浴びた。

 その後、小川社長はこの日朝にジュリアからスターダム参戦を希望する電話があったと説明。「『スターダムでやりたい』とのことだったので『だったら会場に来てくれ』と言いました。覚悟を感じたし、思いはしっかりしているし、入団する方向で考えています。スターダムはほかの団体と交流しているわけではないから、彼女はほかとの関係を断つことになるかもしれない。それでも来たいという並大抵ではない覚悟を感じました」と話した。

 ジュリアはこの日午前8時52分に自身のツイッターで「10月13日付で、アイスリボンを退団しました」と表明していた。小川社長は「(アイスリボンとジュリアの間の)契約は『ない』と聞きました。うちは来るものは拒まず、去る者は追わずですから」とした上で、今後の詳細についてはジュリアと話し合うとした。

 ジュリアは2017年10月29日にデビュー。ロンドン生まれのイタリアと日本のハーフで、イタリアンレストラン店長やキャバクラ嬢を経てレスラーとなった異色の経歴の持ち主。昨年10月にはAbemaTVの「格闘代理戦争」で総合格闘技戦に挑戦し話題に。今年5月25日には、2年目ながら雪妃真矢(年齢非公表)の持つシングルのベルト「ICE×∞王座」に挑戦し惜敗するも、闘志むき出しの戦いぶりが高評価を受け、7月15日にはテキーラ沙弥(35)とのタッグで初のベルトとなる「インターナショナルリボンタッグ」を獲得。アイスリボンの次期エースとして期待されていただけに今回の移籍は衝撃的だ。

 一方、スターダムは今年に入って立て続けの補強に成功だ。4月1日にW―1から木村花を、5月5日にセンダイガールズからアンドラス宮城(年齢非公表)を獲得。我闘雲舞を7月に退団し、米団体「AEW」所属となった里歩(22)も日本での主戦場としており、独自路線を貫くスターダムがさらに存在感を増していきそうだ。