新日本プロレス5日の埼玉・メットライフドーム大会で、IWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟(38)がEVILの挑戦を退け2度目の防衛に成功した。

 EVILはディック東郷と高橋裕二郎、そして前日4日にバレットクラブに電撃加入したSHOの3人をセコンドとして帯同。「ハウス・オブ・トーチャー」総動員となり、鷹木は事実上1対4の戦いを余儀なくされた。

 一度はレフェリーに返されたセコンド陣だったが、EVILが劣勢となると再び介入。鷹木は東郷のワイヤーチョーク攻撃、裕二郎のピンプジュースを浴びてしまう。

 だがここでLIJもBUSHIが助太刀に現れて裕二郎らを排除。挑戦者サイドはSHOが再登場するが、LIJからは内藤哲也、SANADAも現れ介入を許さない。

 ついにEVILとの1対1の状況を作り出した鷹木は、急所攻撃もEVIL(変形大外刈り)も回避すると龍魂ラリアートからパンピングボンバーを一閃。最後はラスト・オブ・ザ・ドラゴンで大乱戦に終止符を打った。

 発熱により15日静岡大会から欠場した鷹木は、18日に新型コロナウイルス感染が発表された。復帰戦となったタイトルマッチを制した鷹木は「この3週間、いろんな意味でしんどかったよ。(話が長すぎるため中略)俺はプロレスラーだ。リングに上がれば、病み上がりとか後遺症なんて関係ねえんだよ。俺は今日、1人のプロレスラーとして、意地とプライド、そして使命を背負ったここに上がった。今日の結果をもって、鷹木信悟の大復活だ!」と豪語。LIJの内藤、SANADA、高橋ヒロム、BUSHIが勢ぞろいした試合後のリング上で勝ち誇った。

 この日の勝利で王者として「G1クライマックス」(18日、大阪大会で開幕)に出場することが決定した。「俺はベルトを持っているけど、G1覇者という冠が欲しいんだよ。棚橋だってオカダだって飯伏だって内藤だって優勝してるんだからな。だったら俺も優勝するしかねえだろう」と宣言。「昭和57年会」の飯伏、内藤と同じAブロックにエントリーされたことに「面白え。令和3年のこの時代に『昭和57年』の最強を決めようじゃねえか」とライバル心を燃やした。

 その後も米国で復帰が決まった前IWGP世界王者のウィル・オスプレイに対し「真のIWGP世界ヘビー級王者は鷹木信悟だ。お前はフェイクだ。オスプレイ、文句があんだったら日本に来てみろ(以下話が長すぎて略)」とイチャモンをつけるなど、バックステージはいつも通りの独演会状態。異様なまでのハツラツぶりは健在で、周囲のほとんどの人間に「心配して損した」と思わせていた。