新日本プロレスのミスターこと永田裕志(53)が、IWGP・USヘビー級王者ジョン・モクスリー(35)に挑んだ米国・AEW遠征の収穫をアピールした。

 永田は12日(日本時間13日)の「AEW DYNAMITE」に参戦し、モクスリーに挑戦した。ベルト奪取はならなかったものの、かつてWCWを放送していたTNTに約23年ぶりに登場し、白目式腕固めを決める姿は全米を震撼させるなど大きなインパクトを与えた。

 14日に帰国し隔離中のミスターは本紙の取材に応じ「思いきりぶつけ合うことができたかなって。年寄り扱いせずにガンガン来てくれたし。正面からぶつかり合うってものを米国、AEWで披露できたのは、新日本の将来的にもよかったかなと思うよね」と王座戦を振り返った。試合後に座礼で敬意を表していたモクスリーがビールを持参して控室を訪れてきたため、ノーサイドの乾杯もしたという。「結果は残念だったけど、全米に永田裕志を印象づけられたのは大きな収穫だったよね。へっへへ」と総括した。

 そして何より驚いたのが反響の大きさだ。「みんな俺が来たことを喜んでくれて、不思議な感覚。日本じゃイマイチ評価されねえけど、世界的にすごい評価されてる気がしたよね。俺もビックリするくらい」。AEWのトニー・カーン社長からは「いつでも戻ってきてくれ、席は用意しておく」と声をかけられたといい、レジェンド、旧友、現役選手問わず現地で大歓迎を受けたという。「永田裕志の歴史を米国のファンの人も理解して、現在の姿を見て感動してくれたって。プロレス長くやってると、たまにはいいことあるなって思ったね」と、さすがのミスターも感激した様子だ。

 コロナ禍での海外遠征を経験したことで、感じたことも多い。「米国に行って一つ分かったのは、コロナ禍の先が見えてきてるよな。ワクチンの接種とか進んでて、その辺のスーパーでも打てるからね。街にも明るさがあるというか。俺もあれだけの大歓声を受けて『やろう』って気持ちはあるよ」と大きな刺激を受けた。「今は試合数も限られていて、全員がシリーズ出られるわけでもないし。(国内で試合のない間を利用し)『(NJPW)STRONG』とか海外に行くのもいいかなって」と、今後より積極的に海外へ活躍の場を求めることも視野に入れていた。