新日本プロレスのオカダ・カズチカ(32)が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で宙に浮いたままの「NEW JAPAN CUP(NJC)」のウルトラC案を提示した。すでにトーナメント表まで発表済みだったNJCはレスラー、ファンのためにも開催するべきとの考えを表明。4月以降のスライド案に加え、究極のワンデートーナメント案にも触れた。

 新日プロはコロナ禍の影響により、21日の長岡大会までの16大会が中止となった。オカダは「これだけの期間、試合がないっていうのに慣れてない」と戸惑いつつも「自分にできることをやっていくしかないかなと。普段やらないこともやっていけたら」と前向きな姿勢を示す。

 動画配信サービス「新日本プロレスワールド」でも20、21日に、親交あるタレントの武井壮(46)とのトーク番組を配信予定。「逆にこうなってなければ、武井さんとこうしてしゃべることもなかったかもしれないですし。いろんなテーマに沿って考え方を知ってもらえる対談になってるんじゃないかと思います」と語り「災い転じて福となす」ことを願った。

 とはいえ、もちろん最も待ち望むのは本業の再開だ。優勝者がIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(37)への挑戦権を獲得するNJCは、予定されていた全大会が中止となった。この事態について「次のツアーでもいいんじゃないかなと思いますしね。一番楽しみにしていたのはお客さんですから。それをやらないでうやむやで終わるっていうのは…」と持論を述べ、出場選手も確定していたトーナメントからの再開を希望する。

 さらに別案として「やるなら別に、極論はワンデーでやってもいいと思うんですよ」と現段階で再開予定となっている31日の東京・両国国技館大会でのワンデートーナメント形式も提案する。32選手出場のトーナメントは、1回戦から決勝まで計31試合に及び、一日で消化するにはあまりに過酷だ。

 それでも「1カウントで負けとかでもいいと思うんですよ。逆にそれが今だからこそできることかもしれないですし。ピンチをチャンスに変えるじゃないですけど、特別ルールという、ある意味ハラハラ、ドキドキと思いますよ。選手も攻め方を変えなきゃいけないですし」と目を輝かせた。

 賛否を巻き起こしそうな多角的なアイデアは、レインメーカーがいかにプロレスを切望しているかの裏返しでもある。再びカネの雨が降る日は、いつ訪れるのか――。