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生活保護費を不正受給…疑惑の女がついた行政の抜け穴


 神奈川県の3自治体から生活保護費を不正受給したとして、静岡地検に詐欺罪で起訴された春日野美保被告(48)が、都内の5自治体からも不正受給していた疑いがあることが21日、分かった。

 静岡県警によると、新たに被害届を出したのは世田谷区、文京区、豊島区、三鷹市、武蔵野市。県警は5自治体での被害総額は、400万円に上る可能性があるとしている。

 三鷹市以外の4自治体は、春日野被告が三鷹市から生活保護費を受給していたのに、2011年7月~12年12月、相次いで受給を申請し不正受給したとして被害届を出した。三鷹市は09年5月~14年1月に生活保護費を出したが、09年5月~7月に中野区も支給したことが判明したとして、重複する3か月分を詐欺被害として届けた。

 春日野被告は、三鷹市から生活保護費を受給していた12年12月~14年1月、神奈川県の藤沢市、相模原市、川崎市からも計約268万円を不正に受け取ったとして、詐欺罪で起訴されている。

「住所不定」として各自治体に申請していた春日野被告。これは、住民登録がなくても、居住実態があれば生活保護の申請が可能だからだ。しかも、自治体間で情報共有はほとんどない。

 詐欺研究家の野島茂朗氏は「悪知恵を働かせれば、行政をだまし放題です。たとえば、『ストーカーに追われているので住民票を動かせない』『旦那のDVから逃れるために住民票は移せない』など、住民票を移さない理由は無数にかたることができます。特に女性は弱者とみなされがちなので、行政を動かしやすい」と指摘する。

 審査がざるだといっても、生活保護の窓口は列ができるほど、申請者が多くなっているため、審査が大変なのは事実だろう。都内の区役所職員は「どんなに怪しい人から申請があっても、書類上不備がなければ、受理して審査しなければいけない。審査は2週間で結論を出さないといけない。その間、申請は山ほど来るし、その中で不正受給の証拠を調べるために、申請者の家を張り込んだり近所や親族に聞き込みするのは不可能ですよ」と明かす。

 今回の件は氷山の一角で、生活保護を何重にも受給している人は多くいそうだ。

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