希望退職者を募ることを発表したフジテレビが26日午後、対象の社員(満50歳以上、勤続10年以上)向けに説明会を開催した。

 参加した社員によると、説明会はまず人事担当者がレジュメを読み上げ「ネクストキャリア支援希望退職制度」について説明。終わりに質問を募ったが、誰も手を挙げなかったという。

「『説明会始めま~す』みたいな軽いノリで、重苦しい雰囲気はナシ。〝あなたたち会社にいりませんから覚悟してください〟みたいな威圧的な感じも1ミリもなかった」

 続いてリクルート関連会社の女性スタッフから、再就職支援について説明があった。

「やたら口がうまく、明るい感じの人だった。6か月間で80数%は再就職できるとか、マンツーマンで付いてくれるとか、オイシイ話を30分間ペラペラ。4年前の前回募集のときはこんな支援がなかったから、〝サポートしますから今が辞め時だよ〟とニンジンをぶら下げられた感がすごいあった」

 再就職の斡旋先として具体的な企業名は出ず、医療関係の事務や衣装デザインのプロデュース、国や地方自治体関連の団体、NPO法人、大学講師などを挙げたそう。

「最後にまた質問タイムがあったけど、誰も手を挙げず、説明会は1時間弱で終了。ドッチラケな感じだった」と振り返る。

 説明会は近くあと2回行われるそうで、募集期間は来年1月5日~2月10日。3月末が退職日となるが、果たしてどれだけ募集が来るのか。

「私の感覚だと前回と比べはるかに多いと思う。前回辞めたのは、もともと技術職だったけど異動で全然違う仕事をしていたとか、会社のお金で留学してMBA(経営学修士)を取得したとか、手に職をもってる人たち。普通の何もできないようなオジサンは辞めてない。そんな人たちも、今回はリクルートのサポートがあるから辞めやすいのではないか」

 ただ、名乗り出た誰もが退職できるわけでもないようで…。

「今回は希望者のみの募集。会社側が辞めさせたい人に圧力をかけることはない。ただ、大きいプロジェクトを残してたりする人は、所属先の局長判断で辞めさせてもらえないみたい。あと、集まり状況によっては募集締め切りを早めるかもと言っていた。早い者勝ちだと煽られた気分」

 この社員はオンラインで参加した。画面上の参加者の顔ぶれを見る限り「女子、しかもバリバリ働いている子がすごく多かった」という。