野党統一候補をめぐって混乱のあった東京8区で22日、れいわ新選組の山本太郎代表(46)と立憲民主党の吉田はるみ候補(49)が合同演説を行った。同区では公示直前に山本氏が野党統一候補として名乗りを上げたことで、吉田氏の支持者らが反発したことがあった。

「ご紹介します。この人を杉並から勝たせてください。吉田はるみです」。JR阿佐ヶ谷駅前で行われたれいわの街頭演説会の中盤に山本氏から促されて登場したのが吉田氏だった。吉田氏は「この場に立たせていただき、責任の重みと感謝でいっぱいです」と話した。

 続けて「高円寺のカトリック教会のシスターと話していた時、シスターは『太郎ちゃんは貧困対策で頑張っていた。はるみさんも一緒にやっていこうね』と言ってくださった」と、2人の方向性には貧困対策という共通点があると訴えた。2人は「衆議院でお会いしましょう」と約束を交わした。

 演説後、吉田氏は報道陣に対して「しこりはない」と明言。山本氏も「私が立ちますということで混乱を招いたことはあるが、その混乱が8区での結束につながっていった。災い転じて…ですね」とスッキリした表情で話した。

 同区ではほかに自民党から石原伸晃元幹事長(64)、日本維新の会から笠谷圭司候補(41)が出馬している。