れいわ新選組の山本太郎代表(46)が20日、東京・高田馬場で街頭演説を行い、衆院選(31日投開票)2日目ながらも比例単独候補が味わう苦難に直面している。
 
 山本氏は当初、東京8区から野党統一候補として、立候補を表明していたが、発表を巡って、立憲民主党や地元との混乱が生じたため撤退。比例単独で東京ブロックから名簿順位1位での立候補に切り替えた。衆院選は投票が2種類あり、1枚目は小選挙区で候補者名、2枚目は比例区で政党名を投票する。
 
 比例単独の立候補となった山本氏は2枚目の対象となるが、「山本太郎」の個人名は無効票扱いになる。過去、衆院選、2度の参院選、都知事選に立候補している山本氏は、日本一わかりやすい「山本太郎」の4文字を武器に選挙を戦ってきたが、今回は「山本太郎」のアピールは控えめで、「れいわ」を連呼している。

「れいわ」は新元号から拝借した政党名で、この3文字の響きだけなら100%に近い知名度といえるが、政党名や山本氏と結びつくかは全くの未知数。山本氏も「今回は比例で、政党名を書いてもらうしか国会に戻れません。山本太郎というミサイルを撃ち込んでもらうのに『れいわ』と書いてもらうのはなかなかハードルが高い」とあせりは隠せない。

 続けて「これまで東京に選挙にかかわってきて、得票がそのままスライドするわけではない。1人受かるだけでも大変な選挙。危ないところにいるという危機感を持ちながらやっている」と過去の東京選挙区での得票数なら当選が見込まれるが、当落線上との認識で、尻に火がついている。