自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に出馬表明した高市早苗前総務相(60)が15日、在京スポーツ紙6紙の共同インタビューに応じた。女性初となる首相を目指す高市氏には、安倍晋三前首相が支援を表明している。インタビューで高市氏は、実現したい政策からUFOの話題まで気さくに語った。

 2回目となる新型コロナウイルスのワクチンを打ったばかりという高市氏は、副反応があるなかだったが笑顔で対応した。

 もし総裁選に勝利して首相になれば、女性初のうえ100代目という節目にもなる。「諸先輩方の思いやご苦労、歴史の上に成り立っている大きな節目。それが女性だったらとっても話題になるとは思う。こだわってはおりませんが」と気を引き締めた。

 首相となったらやりたいことの1つとして、サイバー攻撃に対する備えを訴えた。

「サイバー攻撃数がハンパない増え方をしています。4年前は海外から日本への攻撃が1日平均で約3億9000万回。昨年1年間は1日あたり13億6600万回。攻撃を受けた場合、医療機関など命にかかわる分野もある。今すぐ備えを強化しないといけない。法整備を急ぐ。サイバーに関する危機管理はサイバーセキュリティー庁を新設して一括する」

 サナエノミクスを提唱しているように、安倍氏と近いとみられている。〝安倍ガールズ〟なんて呼び名もあるというが、「政策的に共鳴する国会議員が協力することは責められることじゃない。ガールズっていうと照れますね。〝安倍さんと政策をともにするオバサンたち〟ですかね」。

 本紙はもちろん、あの話題も直撃した。「UFOを信じますか」との質問に、高市氏は戸惑いながらも「…信じる」と言い切った。

「そりゃ地球外生物はいるだろうな、優れた生物はいるんだろうなって思っているくらいで、UFOを見つけるために空を見上げたりはしてませんよ。見たこともないし。でも人間だけが絶対じゃないでしょ。この広い宇宙の中には…と思います」

 実は高市氏の地元・奈良県にある生駒山が〝UFOの通り道〟だと言われているのは知る人ぞ知る話。UFOの撮影スポットにもなっているという。だが高市氏は「ええっ! 聞いたことない。生駒市でもウリにはしてないです。そんなん、生駒市長が飛びつきそうな話ですけど…」と、困惑気味に話した。

 もっともUFOは、見方を変えれば国防の話にもなる。他国が飛ばした未確認飛行物体という視点もあるのだ。

「そうなんですよ。私が1番警戒しているのは無人機。アメリカも中国も持っていて、例えば空母の攻撃だったり、ミサイルを打ったあとに波状攻撃をするためのものだったりします。それを日本が持っていないというのはかなりの弱みです」

 最近、米軍がアフガニスタンで無人機による空爆を行ったというニュースもあった。日本の周辺に他国の無人機が現れたら何ができるのか?

 高市氏は「攻撃してきたら対応できる。でも波状攻撃してきた場合にミサイルを打ち落として無人機も打ち落として、という能力は日本にはない」と指摘した。

 果たして高市氏は女性初の首相になれるのか? 総裁選に注目だ。