作家の乙武洋匡氏が14日、メディアプラットフォーム「note」に投稿した記事が話題となっている。

 乙武氏はネット上でバズっている「親ガチャ」について検証。これはソーシャルゲームのキャラクター入手方法「ガチャ」になぞらえ、子どもの立場から親は自分では選べない、どういう境遇に生まれるかは運任せという意味を表現したもの。

 乙武氏はnoteで「“親ガチャ”に外れた」と嘆くみなさんへ。」と題した記事を全文無料公開。「私は、ありがたいことに“親ガチャ”に恵まれた。愛情や教育方針といった、いわゆる属人的な側面はもちろんだが、経済的にも(大富豪の家に生まれたわけではないが)、教育にはしっかりお金をかけてもらえる家庭に生まれた幸運は否定しがたい」と述べた。

 一方で「私が『大外れ』を引いたガチャもある。それは肉体だ。先天性四肢欠損という障害とともに生まれてきた私は、“肉体ガチャ”なるものがあるとするなら、やはり大外れを引いたと言わざるを得ないだろう。(中略)風呂にもトイレにも一人で行けない身体に生まれた状態を、『大外れ』と言わずして何と言えばいいのだろうか」と赤裸々に綴った。

 その上で「“親ガチャ”に外れた」と嘆く人たちには「ガチャに外れても、豊かな人生を送れるようにしてほしい」とアドバイス。

 乙武氏は文末に「この記事の感想を、ぜひSNSでシェアしていただければ幸いです」と追記しており、コラムニストの石原壮一郎氏は自身のツイッターで同記事を紹介し「ハッとしました」と述べるなど、大きな反響を呼んでいる。