日本テレビ系情報番組「スッキリ」が26日の放送で、「アイヌ民族差別表現」(3月12日放送分)についての検証内容を報告した。

 検証番組では調査内容や問題点を報告。番組スタッフの知識不足のほか、チェック体制の甘さやプロデューサーの判断ミスなどを挙げた。日テレは再発防止として「人権・差別の問題」をテーマにした研修の継続やコンプライアンス推進室に「人権担当」を配置するなど、新たなチェック体制の構築に取り組んでいるという。

 MCを務める加藤浩次は「我々は今回の放送で終わりだと決して思ってません。むしろ、今回が始まりだと思っています。アイヌ民族の歴史、文化についてこれから深く勉強しながら、スタッフ、出演者ともども、さらに良い番組作りを目指していきたいと思っています。この度は本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

 加藤は再出発を誓ったが、加速するのが「番組刷新論」だ。日テレ関係者によると「今回致命的なミスを犯してしまったことで『出演者、スタッフを一新するしかない』という声も局内で大きくなっている」という。

 一方で他局は〝敵失〟に内心、ほくそ笑んでいる。現在、この時間帯はテレビ朝日系の「羽鳥慎一モーニングショー」がトップで、「スッキリ」は2位で追う立場だった。

「テレ朝はとりあえずトップを盤石にしましたし、現在3位のフジテレビ系『めざまし8』も、追いつくチャンスができた、とみています」(テレビ局関係者)

 また、麒麟の川島明がMCを務めるTBS系の「ラヴィット!」は開始当初から苦戦してきたが、ここに来て「肩肘張らずに楽しめる」と評価を上げている。

「今回の騒動を経て、『スッキリ』から『ラヴィット!』に主婦層が流れてしまうかもしれない」(同)

 モーニングショー以下は大混戦になるかもしれない。