東京五輪のスポンサー収入で史上最高収益が見込まれる米放送局「NBCユニバーサル」のトップが〝大放言〟だ。

 今夏の東京五輪で放映権を持つ同社は、今大会の広告スポンサーが現時点で120社以上に上り、史上最多の数になると発表。収益も史上最高額となる12億ドル(約1320億円)を上回る見込みだ。

 そんなウハウハな背景もあり、同社のジェフ・シェル最高経営責任者(CEO)は新型コロナ禍での大会開催にも強気一辺倒。

「私は個人的に、オリンピックが世界にとって重要なことだと考えている」としたうえで「4年ごとに何か悪いことが起こって人々はお互いに戦うが、今年は特にそう感じる。世界の国々は、世界的なトラウマから脱しつつある。オリンピックは誰もがそれをすべて忘れて、みんなが集まって祝うときなんだ」と主張。

 新型コロナ禍は世界各地で再び深刻な状況に陥っているにもかかわらずまるで終息したかのように捉え、さらにはそれを忘れて五輪開催を楽しもうと呼びかけたのだ。日本でも東京で感染が再拡大の傾向を示して予断を許さない状況で、最大スポンサートップによるまるで人ごとのような発言は大きな波紋を広げそうだ。