小池百合子都知事(68)は19日、東京五輪・パラリンピック期間に設置予定だった「ライブサイト」とパブリックビューイング(PV)会場計6所での競技中継をすべて中止すると発表した。

 都に先立って、埼玉県、茨城県、千葉県が立て続けに中止を表明。関東圏以外でも、岐阜県や愛知県などが同様の判断を下していた。

 そうしたなか、小池都知事は19日、菅義偉首相(72)との会談後に報道陣の取材に対し、五輪PVを中止した上で、一部会場を新型コロナウイルスのワクチン接種会場に変更すると明かした。

「ウェブを活用して、大会の盛り上げとしての文化など、各国が関連してくるので、ウェブで発信していく考えを示した。大会を成功させるために、さまざまな観点から必要なことで、総理からもご理解を得た」

 ただ、小池都知事は今月11日の定例会見で、一部メディアが「五輪PV全中止」を報じたことに激怒。「これはファクトではございません」と強調し「発信された社の担当者宛てに事実誤認であるとの抗議文を出した」と説明していた。

 ネット上では「結局、中止じゃんか」「抗議文は何だったのか…」という声も。政界関係者は「自分でブチ上げたかったことを先にメディアにやられて機嫌を損ねたのだろう。小池さんとはそういう人」と素っ気なく語った。

 都知事選では大胆な〝仕掛け〟で風を起こし〝小池劇場〟と呼ばれてきた。しかし、最近は性格を分析され、先にネタバレすることも多くなってきた。

「世間も小池さんが〝やりそうなこと〟に勘付いてきている。今回のPV全中止表明も25日に迫った都議選告示日を意識したものではないか」(政界関係者)

 先読みをウリにしていた小池氏が気付けば後手後手に回っている。