菅義偉首相(72)が大ピンチに陥っている。

 長男から接待を受けた総務省幹部4人が事実上の更迭となったのだ。武田良太総務相(52)は19日、菅首相の長男らと会食した4人の幹部のうち、放送行政を所管する秋本芳徳情報流通行政局長ら2人を20日付で官房付に異動させることを発表した。

 文春オンラインが、昨年12月の同省幹部と菅首相の長男らが会食した時の会話内容を公表したことが決め手となった。

 秋元氏は17日の衆院予算委員会で「放送業界全般の話題が出たという記憶はございません」ととぼけていたが、文春砲被弾でジ・エンド。19日には放送事業に関する発言を認め、白旗を掲げるしかなかった。永田町関係者の話。

「一連の接待問題は菅首相にとって寝耳に水。本当に文春が出る直前まで知らなかったそうです。安倍政権下の官房長官時代はこの手の“情報戦”はお手のものだっただけに、ショックも大きい。側近に総務省内の誰がリークしたのか、犯人捜しをやらせたそうです。結局は見つかりませんでしたが…」

 立憲民主党などの野党は、週明けの衆院予算委員会で菅首相に対し、長男の同省幹部が起こした接待問題について説明責任を厳しく追求する構えだ。

 野党関係者は「道義的な責任がある。更迭された幹部は携帯電話料金引き下げの旗振り役でした。今後、政策的にも大きな影響を受けるでしょう」と指摘する。

 菅首相は難局を乗り切れるか。