宙を舞う、得体の知れない物体、未確認飛行物体(UFO)は世界中に存在し、あらゆる場所で目撃されている。そんなUFOが今度は南極で目撃された。昼間の空で謎の動きを見せるものや、オーロラが輝く夜空で謎の光を放つもの。夜に強い光を放っているのに肉眼では確認されないという、極めて不思議なUFOだ。本紙はその目撃・撮影者を直撃した――。

 元南極観測隊のユーチューバー「南極おじさん」が極地滞在中に体験した不思議な出来事や、観測隊の仕事を動画で紹介している。「南極観測をもっと広く一般の方に知ってもらいたい。国民の理解を得られるように」という理由からだ。昨年3月、日本に帰国した南極おじさんのユーチューブチャンネルで最近、話題を集めているのが、未確認飛行物体=UFOの動画だ。

 本紙の取材に「UFOの動画は、実はあまり載せたくなかった。南極観測を違う方向にとらえられたら嫌だな、と思って。だが、視聴者からUFOに関するコメントや質問があまりにも多く寄せられたので、投稿することにした」と語る。

 動画で紹介されているのは4枚の写真だ。

 1枚目(写真1)は、昭和基地の19(いちきゅう)広場から海の方を撮影した写真だ。

「4秒間撮影したオーロラの写真の中にUFOが激しく動いた軌跡が写っている。他の星はぶれたりしていない。合成でもなんでもない。これなんだろう?という感じ」

 2枚目(写真2)は7年前、南極おじさんがクレーン車に乗って仕事をしていた時のもの。

「3~4個くらいの謎の物体が固まって動いており、逆さまのVの字を作って進んでいた。先頭はそのまま進んでいたが、後ろの隊列が左右入れ替わりながら進んでいた」

 発見したUFOは他にもある。

「5年ほど前の写真で、オーロラの写真を撮った時に写り込んだもの」という一枚(写真3)には、オーロラの中に小さなUFOが写り込んでいる。このUFOは建物の手前に移動の軌跡が写っているので、人工衛星ではなさそうだ。

「この写真は4秒撮って連写を行い、全部で1000枚くらい撮ったが、写っていたのはこの写真だけ。4秒の間にものすごい速さで動いて写り込んだのだと思う。これがもし、宇宙人が乗っているUFOだとしたら、すごく小さいですよ」

 最後は、同じ場所でオーロラを連続撮影した4枚(写真4)。

「1枚目から4枚目までの写真を並べて見ると、オーロラの下の謎の光が右から左に移動しているのが分かる。光は強いのに、写真を撮影している時は分からなかった」

 こうした奇妙な体験をした南極おじさんは「撮った後に写真を見た時に気が付くことが多くて、動画に写ったことはない。特にUFOを肉眼で確認できたのは、クレーン車に乗って作業をしていた時だけ」と振り返る。

 南極でUFOを目撃したという、極めて珍しい事例について、オカルト評論家の山口敏太郎氏はこう語る。

「ビルや巨大な建物などがなく、UFOが観測しやすいというのは紛れもない事実でしょう。それに南極はUFOファンにとって特別な場所です。南極海に宇宙人によるUFOの基地があると言われているからです。また一説にはナチスの残党が秘密基地を作って潜伏しているという噂も流れていました」

 ある意味、地球上に残された秘境とは、深海と南極ぐらいだろうか。

 山口氏は「我々人類が南極に対してファンタジーなイメージを持つのは当然のことです。これから南極におけるオカルト情報が増えてくる可能性があります。今でも南極は不思議大陸なのです」と話す。南極の謎が明かされるには、まだまだ時間がかかりそうだ。