2度目の緊急事態宣言でエンタメ界が揺れに揺れている。すでにコロナ禍で大ダメージを被っている同業界だが、今回の再発令でさらに苦しくなることは必至。そんな中、腕をぶしているのが〝薬物芸能人〟摘発を狙う捜査当局だ。今回の緊急事態宣言中に内偵を加速させるつもりだという――。

 7日に政府が発表したところによると、イベントの開催は収容人数の50%を上限に最大で5000人。開催時間も飲食店と同様、午後8時までとなった。

 それに伴い、AKB48は東京・秋葉原の「AKB48劇場」での公演を中止。吉本興業は12日から、全国の常設劇場などで終演が午後8時を超える公演を中止に。ジャニーズ事務所も、2月7日までに開催する予定だった主催公演を中止すると発表した。

 舞台や宝塚歌劇団、歌舞伎、寄席でも開催時間を繰り上げるなど、それぞれ対応に追われている。

 芸能関係者は「非常に厳しい。これでは興行が成り立たない。昨年4月の緊急事態宣言で大ダメージを負い、その後もコロナ禍で通常通り回っていない中、2回目の発令ですからね。潰れる芸能関係の会社はこれまで以上に増えるでしょう」と肩を落とした。

 ある芸能事務所は、すでに10人以上の社員をリストラし、会社所有の車両3台を売却したという。

 そんな大揺れのエンタメ界だが、それ以上の〝激震〟が走るかもしれない。というのも今回の緊急事態宣言下では、捜査当局が芸能人の違法薬物の内偵捜査を加速させるというのだ。捜査関係者が耳打ちする。

「前回の緊急事態宣言の期間中に違法薬物が飛ぶように売れた。巣ごもり生活を強いられたことで、ストレスを抱える人が増えたのが主な原因。一般人だけではなく、芸能人もよく買った」

 事実、財務省が発表した「令和2年上半期(1~6月)の全国の税関における関税法違反事件の取締り状況」によると、押収量(前年同期比)は覚醒剤こそ減少しているものの、大麻樹脂は32%増、コカイン2・2倍、MDMA等は2・3倍も増えている。さすがに航空便での密輸はなくなったが、海上貨物で密輸するケースが増えているという。

「大麻取締法違反で有罪判決を受けた伊勢谷友介は、乾燥大麻20・3グラムも持っていて、所持量が多いと話題になりましたが、これもコロナで買いだめしていたからではないか。だとすれば、証拠も挙げやすい」(同関係者)

 近年、違法薬物で逮捕される有名芸能人は後を絶たない。だが表ざたになるのは氷山の一角だ。

「あるタレントは大麻を栽培して、俳優やミュージシャン仲間とホームパーティーしているからね」と事情通は明かす。

 昨年末にはカリスマシンガーXの逮捕情報も流れた。

「Xは大麻の常習者。昨年末に一斉に広まり、当人も警戒しているだろうが、当局は監視を続けている。ほかにもCMクライアント多数の人気女性モデルは常にマークされている。撮影現場で明らかにラリっていたそうだ。小さい事務所で周囲が彼女を注意できないのも問題」(関係者)

 緊急事態宣言が解除されたころ、第2、第3の伊勢谷が出てもおかしくない。